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和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
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ふぁんそんテクニック~その1~「ハンガースワイショウ」2012/11/19
【ふぁんそんの意味】
僕たち気功をする者は、まず初めに「体をゆるめる」という取り組みをします。体を「ふぁんそん」の状態にするのです。「ふぁんそん」については、9月17日の記事の中でもご紹介しましたが、ここで少し要約しておきます。
「ふぁんそん」は、中国の言葉で、「放鬆(ほうしょう)」と書き、リラックスとか脱力などと訳されています。
放鬆の「鬆」は、「大根に鬆(す)が入る」という時の「鬆」で、中が空洞になる、固まっていたものがゆるんでいくという意味です。また、「放」は、開放、放散などという言葉に表れているように、四方八方に自由に広がるという意味です。
ですから、放鬆は、中がゆるんで空洞(実際は空洞感)になり、その感覚が体いっぱいに広がるという体感のことなので、単にリラックスと訳さず、その内容的な意味を大事にするために、そのまま中国語で読み、しかも、そのやわらかな感覚を表すために「ふぁんそん」と、ひらがなで書くようにしているのです。
そして、その「ふぁんそん」の状態をつくる技を「ふぁんそんテクニック」と呼んでいます。簡単に「内的ゆるみの技」と表しても良いのですが、少しはカッコつけさせて下さいね。
【全ての人に必要なふぁんそんテクニック】
先日、ある大手の鉄鋼メーカーの研修会に招かれて、「ふぁんそんテクニック」を披露させて頂きました。
なぜ、鉄鋼メーカーが、「ふぁんそんテクニック」を研修に取り入れたかと言いますと、働く人たちの健康管理と労働の安全の為には、ストレスや緊張を和らげておくことが必要であり、そのためには「ゆるめる」という技を社内(工場内)で普及したいという思いがあったからなのです。
また、今までに「体の緊張やストレスを和らげるために何かをして下さい」と招かれたところは、デーサービスの家族会、介護ヘルパーさんたちの研修、保育士の団体、患者会、小学校のPTA、老人会、業者の婦人会など様々ですが、その基本は、やはり「ふぁんそんテクニック」でした。
このように、体をゆるめる技としての「ふぁんそんテクニック」は、働く人たちの健康管理のための一助になるばかりでなく、あらゆる分野、あらゆる立場の人たちの日々の身体的緊張やストレスを緩和する技として必要になっているのです。
その技を、これから、何回かに分けてお伝えしようと思います。
1、ハンガースワイショウ
スワイショウというのは、中国の言葉で、手(ショウ)を捨てる(スワイ)という意味です。両手を後ろに捨てるように前後に振ったり、左右に振って腰に巻き付けたりする動作を指します。ここでは、両手を前後に振るスワイショウをご紹介します。
【何故、ハンガースワイショウと呼ぶのか】
あなたの家にあるハンガーを見て下さい。カッターシャツなどを掛けるハンガーは横に真っ直ぐなっているのに対し、スーツなどを掛けるハンガーは、少し前に丸くなり、肩先の部分が首の位置よりやや前になっているのがおわかり頂けると思います。
椅子に腰を掛けて座る場合、両手を横に垂らしている人は殆ど見かけません。大体の人は両手を足の上に乗せているか、指を組んだり手を重ねたりして下腹の前に置いています。つまり、肩や手が真横にあるより、やや前にある方がラクなのです。
そのラクな姿勢の肩のラインが、スーツのハンガーのような形なのです。そうすると、向かい合った腕の付け根の線は、平行ではなく、ハの字形になっています。
ですから、両手を前後に振る場合でも、手はハの字に斜めに振る方がラクに振れるし力も抜けるのです。そんなところから、ただスワイショウと呼ばずに「ハンガースワイショウ」と呼ぶようにしているのです。
【ハンガースワイショウの仕方】
・ラクに立ちましょう。
・両手の掌を下に向け、おへその高さで両手の親指と人差し指が触れ合うようにして、やや前に出して構えましょう。(肩を落とし、軽く肘を曲げたくらいです。)
・その形から、両手を斜め後ろにポイと捨てるように後ろに振り下ろし、その反動で両手が前に戻ってきたら、また振り下ろし、その動きを続けましょう。(両手を斜め後ろに捨てるようにするだけで、前には振り上げないようにして下さい。)
・しばらく続けたら、力を入れて振ることをやめ、同じ程度の揺れのまま、ただ揺れているような感じにし、その動きの中で、肩関節の中の腕の付け根の動きを体感してみましょう。
・サビ付いていた肩の中に油を差して、肩が滑らかになったような感覚を体感してみるのです。
・肩の中が少し温かくなり、滑らかな揺れが体感できたら、本当に力を抜いて、腕がゆらゆらと止まっていくのを待ち、揺れが止まったら、肩の中の感覚を体感して終わりましょう。
※次回は、ハンガースワイショウをしながら体の中全体のゆるみを体感する技をお伝えします。
尚、実践的な内容なので、解り辛い場合には、直接、和気の講座に来て質問して下さいね。
僕たち気功をする者は、まず初めに「体をゆるめる」という取り組みをします。体を「ふぁんそん」の状態にするのです。「ふぁんそん」については、9月17日の記事の中でもご紹介しましたが、ここで少し要約しておきます。
「ふぁんそん」は、中国の言葉で、「放鬆(ほうしょう)」と書き、リラックスとか脱力などと訳されています。
放鬆の「鬆」は、「大根に鬆(す)が入る」という時の「鬆」で、中が空洞になる、固まっていたものがゆるんでいくという意味です。また、「放」は、開放、放散などという言葉に表れているように、四方八方に自由に広がるという意味です。
ですから、放鬆は、中がゆるんで空洞(実際は空洞感)になり、その感覚が体いっぱいに広がるという体感のことなので、単にリラックスと訳さず、その内容的な意味を大事にするために、そのまま中国語で読み、しかも、そのやわらかな感覚を表すために「ふぁんそん」と、ひらがなで書くようにしているのです。
そして、その「ふぁんそん」の状態をつくる技を「ふぁんそんテクニック」と呼んでいます。簡単に「内的ゆるみの技」と表しても良いのですが、少しはカッコつけさせて下さいね。
【全ての人に必要なふぁんそんテクニック】
先日、ある大手の鉄鋼メーカーの研修会に招かれて、「ふぁんそんテクニック」を披露させて頂きました。
なぜ、鉄鋼メーカーが、「ふぁんそんテクニック」を研修に取り入れたかと言いますと、働く人たちの健康管理と労働の安全の為には、ストレスや緊張を和らげておくことが必要であり、そのためには「ゆるめる」という技を社内(工場内)で普及したいという思いがあったからなのです。
また、今までに「体の緊張やストレスを和らげるために何かをして下さい」と招かれたところは、デーサービスの家族会、介護ヘルパーさんたちの研修、保育士の団体、患者会、小学校のPTA、老人会、業者の婦人会など様々ですが、その基本は、やはり「ふぁんそんテクニック」でした。
このように、体をゆるめる技としての「ふぁんそんテクニック」は、働く人たちの健康管理のための一助になるばかりでなく、あらゆる分野、あらゆる立場の人たちの日々の身体的緊張やストレスを緩和する技として必要になっているのです。
その技を、これから、何回かに分けてお伝えしようと思います。
1、ハンガースワイショウ
スワイショウというのは、中国の言葉で、手(ショウ)を捨てる(スワイ)という意味です。両手を後ろに捨てるように前後に振ったり、左右に振って腰に巻き付けたりする動作を指します。ここでは、両手を前後に振るスワイショウをご紹介します。
【何故、ハンガースワイショウと呼ぶのか】
あなたの家にあるハンガーを見て下さい。カッターシャツなどを掛けるハンガーは横に真っ直ぐなっているのに対し、スーツなどを掛けるハンガーは、少し前に丸くなり、肩先の部分が首の位置よりやや前になっているのがおわかり頂けると思います。
椅子に腰を掛けて座る場合、両手を横に垂らしている人は殆ど見かけません。大体の人は両手を足の上に乗せているか、指を組んだり手を重ねたりして下腹の前に置いています。つまり、肩や手が真横にあるより、やや前にある方がラクなのです。
そのラクな姿勢の肩のラインが、スーツのハンガーのような形なのです。そうすると、向かい合った腕の付け根の線は、平行ではなく、ハの字形になっています。
ですから、両手を前後に振る場合でも、手はハの字に斜めに振る方がラクに振れるし力も抜けるのです。そんなところから、ただスワイショウと呼ばずに「ハンガースワイショウ」と呼ぶようにしているのです。
【ハンガースワイショウの仕方】
・ラクに立ちましょう。
・両手の掌を下に向け、おへその高さで両手の親指と人差し指が触れ合うようにして、やや前に出して構えましょう。(肩を落とし、軽く肘を曲げたくらいです。)
・その形から、両手を斜め後ろにポイと捨てるように後ろに振り下ろし、その反動で両手が前に戻ってきたら、また振り下ろし、その動きを続けましょう。(両手を斜め後ろに捨てるようにするだけで、前には振り上げないようにして下さい。)
・しばらく続けたら、力を入れて振ることをやめ、同じ程度の揺れのまま、ただ揺れているような感じにし、その動きの中で、肩関節の中の腕の付け根の動きを体感してみましょう。
・サビ付いていた肩の中に油を差して、肩が滑らかになったような感覚を体感してみるのです。
・肩の中が少し温かくなり、滑らかな揺れが体感できたら、本当に力を抜いて、腕がゆらゆらと止まっていくのを待ち、揺れが止まったら、肩の中の感覚を体感して終わりましょう。
※次回は、ハンガースワイショウをしながら体の中全体のゆるみを体感する技をお伝えします。
尚、実践的な内容なので、解り辛い場合には、直接、和気の講座に来て質問して下さいね。