2013/03/13

菩薩静功5…内観と寂静・ふぁんそんテクニック=その13=



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和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
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菩薩静功5…内観と寂静・ふぁんそんテクニック=その13=2013/2/18

みなさん、こんにちは!毎年、一月には花を咲かせていた我が家の笑顔という名のサザンカがやっと蕾を膨らませてきました。

さて、今週は、「菩薩静功」の最終回です。「内観」と「寂静」という坐り方をご紹介させて頂きます。

9、内観
内観という言葉は坐禅や心理学などでも様々に用いられていますが、ここでは、そんな難しいことではなく、胸の中に気持ちを向けて、胸の中の温かくゆるんでいく感覚を体感しましょうという程度の意味で用いています。

【形と感覚】

・両腕で輪を作り、両手を挙げて、胸の前で掌を両胸の間に向けましょう。
・指はやや開き、指先を20㎝ほど離して向かいあわせましょう。
・肩に力が入らないように、肩と肘を降ろし、胸の前で大きな空気のボールを抱き抱えたような形です。
・空気を抱いている体感が出て来たら、気持ちを胸の中に向け、両手で抱いている空気と自分の中の温かさが溶け合っていくような感覚をじっくり体感してみましょう。

10、寂静
寂静は、涅槃と同じ意味です。涅槃は、梵語のニルヴァーナという言葉の音訳で、ローソクの火をふっと吹き消したように、煩悩の炎が消え去り、心が静まった穏やかな状態を言います。その意味を表した言葉が「寂静」なのです。

【形と感覚】

・十本の指を組み合わせ、掌を上に向け、腕はやや丸い形で、坐した足の上に両手を置きましょう。
・親指の先は掌の上で向かい合わせて、そっとふれ合うようにして下さい。
・気持ちを胴体の中全体や下腹の中に向け、そこに出て来る温かな感覚を体感してみて下さい。
・やがて体の中全体が温かな空気で満たされ、自分を取り巻いている温かな空気と溶け合い、自分の体が薄れていくような感覚になるくらいまで坐ってみると良いでしょう。
・終わる時は、両手をすり合わせ、顔や頭をマッサージしてから終わりましょう。

菩薩静功には、南無、禅定、後光、不動、安心、無邪気、蓮華、無走、内観、寂静の十種類の坐り方がありますが、順番がある訳でも、幾つしなければならないなどという制約がある訳でもありません。

気功というものは、本来、自分の心と体の縛りを解き放ち、心地よさの体感を味わいながら、明るく元気な「わたし」を取り戻していく取り組みです。

一日一回、心を沈めて坐ってみるようにし、その時に、幾つかの心地よさを体感出来る坐り方を知っておくと良いだろうなぁと思って作ったものですから、また、あなた自身で、あなたに合ったものに作り尚してみて下さい。

来週からは、体をゆるめて「ふぁんそん」の状態になることが、どんな風に体や心に良いのかについて書いていきますので楽しみにしていて下さいね。

尚、「ふぁんそんクラブ」というブログをつくり、「ふぁんそんテクニック」の考え方などについて書いていますので、良ければ参考にして下さい。

2013/03/12

菩薩静功4…蓮華と無相・ふぁんそんテクニック=その12=



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菩薩静功4…蓮華と無相・ふぁんそんテクニック=その12=2013/2/11

みなさん、こんにちは!立春も過ぎ、少しずつ季節も春めいてきていますね。さて、今週は、「菩薩静功」の中の「蓮華」と「無相」という坐り方をご紹介させて頂きます。

7、蓮華
蓮華の花を観音さまが持っていたり、阿弥陀さまが蓮華の上に立っていたりする仏像をよく見かけますが、蓮華が仏教の象徴にされたのには理由があります。蓮華や睡蓮は、綺麗な花を咲かせますが、決して綺麗な場所から咲いている訳ではなく、泥の中に咲いています。

その泥を私たちの俗世間、煩悩渦巻くこの社会と見立て、その中に根を張りながらも、自らは凛とした姿で綺麗な花を咲かせるというところから、蓮華を生き方の象徴にしているということです。

【形と感覚】
両手を胸の前で合唱し、親指と小指をふれ合ったまま、他の指を開いて蓮華の花のような形にします。肩と肘を下ろして、その蓮華の花が両胸の間の高さに来るようにし、体重を尾骨側に落として背筋をシャンとします。

掌、即ち、蓮華の花が温かくなるのを待ちましょう。掌に温かさが出てきたところで、気持ちを胸の中に向けて下さい。胸の中まで温かくなり、穏やかな気持ちになってきますよ。その穏やかな温かさを心ゆくまで味わって下さい。

8、無相
無相というのは、対立がない、バリアがないという意味です。「相」というのは、相互とか相関関係とか相思相愛などと用いられているように、二つの存在があるということを前提にした言葉ですが、それが「無」なのですから、二つが無くなる、つまり、バリアが無くなるということなのです。

【形と感覚】
両手を体の横で、斜め下30度暗いに延ばし、掌を前に向けます。自分が広い宇宙の隅に坐って、その宇宙の空間を丸ごと抱き抱えている、受け止めているようにしていると、その大きな空間と自分の体の中の感覚が一つになったような、皮膚というバリアが無くなったような感覚になってきます。

あらゆる対立が消失していくような感じを体感することで、あらゆるものを受け止めることが出来るような気持ちになってきます。この体感が、心身のゆるんだ「ふぁんそん」の感覚なのです。

心身のゆるみを体感するふぁんそんテクニック」について、更に深めてみたいと思われる方は、下のブログも読んでみて下さい。

菩薩静功3…安心と無邪気・ふぁんそんテクニック=その11=



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菩薩静功3…安心と無邪気・ふぁんそんテクニック=その11=2013/2/4

みなさん、こんにちは!節分も過ぎ、立春になりました。いよいよ春ですね。と言っても、「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、まだまだ寒い日が続きます。そして、春の木の芽時には体調を崩しやすいものです。

そんな時にこそ、自律神経や内分泌ホルモンの働きを調える、ふぁんそんテクニックの中の「すわり金魚」(12/3の記事)や「すわりイルカ」(12/10の記事)を参考に、背骨をゆらゆら揺らしてみて下さい。

その後に、今からお話する「菩薩静功」をしてみると、その効果抜群ですよ。

5、安心(あんじん)
「安心(あんじん)」とは、完全なる心の安らぎを得た状態、心の安定した状態のことを言います。私たちは、日々、様々な出来事や他人の言動に振り回され、自分を見失っています。心が乱れ、ストレスは増すばかりです。
 
そんな暮らしをしていては、心が壊れ、体にも様々な変調を起こしてしまいます。一日一度は、世間や他人(自分以外の人)から離れ、「わたし」を感じ、「わたし」の心をリセットして下さい。

【形と感覚】
両手の掌を上に向け、坐した膝の上に置き、胸板から肩の前あたりまでを開いた感じ(皮膚が少し伸びている感じ)にして、ラクに背筋を伸ばしてから体重を尾骨側に降ろします。

気持ちを、胸の中に入れ、胸の中がゆっくりゆるみ、温かくなっていくのを体感しましょう。やがて、胸の皮膚感覚が薄れ、体の中と体の外(前側)の空気が一つに溶け合っていく感じになってきます。その体感を心ゆくまで味わってみましょう。
※9/3、癒しの体感の記事もご覧下さい。

6、無邪気
幼子が他人の目や世間体を気にせずに遊んでいるのを見て、私たちは「子供は無邪気でいいなぁ」などと言います。天真爛漫に、無心に何かをしているのは、見ていて清々しささえ感じます。

それは、「無邪気」だからなのでしょう。無邪気、つまり、邪気が無いのです。打算、欲得、駆け引き、保身、世間体など、私たちの心を乱れさすあらゆる邪気が無いから清々しいのです。そんな邪気の無い心地よさを体感するのが、この「無邪気」という坐法です。

【形と感覚】
肩の横で、肘を曲げた状態で両手の掌を上に向け、指先を外に向けましょう。肩と両手の上に大きな空気の層を乗せているような感じで、気持ちを顔の中にいれましょう。

やがて顔の中がゆるみ、両手で支え持った肩の上の空気の中に顔や頭が溶けていき、消失していく感じが出て来ますので、その体感を心地よく味わって下さい。頭が消失していますので、 打算、欲得、駆け引き、保身、世間体など、私たちの心を乱れさすあらゆる邪気も消失していくのです。

【お知らせ】
去る1月27日に開催された、内的ゆるみの技を学ぶ「ふぁんそん教室」の動画がご覧になれます