中日新聞プラス 達人に訊け!
和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。
現在公開中の記事は ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979
天の気(大空のパワー)を採り入れる技(パワースポットの気をいただく~その5~) 2012/11/12
今回で自然界のパワーを採り入れる技のシリーズは終わりです。
これまで、大地、樹木、太陽のパワーを採り入れる技をお伝えしてきましたが、今回の「天の気のパワー」については、少し視点を変えてみることにします。
【「天」から思い浮かべるもの】
僕は、「天」という言葉を耳にすると、この頭上に広がる大空を想像するのは勿論ですが、もう一つ頭に浮かぶ言葉があります。
それは「有頂天」という言葉です。
この言葉は、何か良いことがあった時に、そのことに舞い上がったり、いい気になったりしている状態を指す時に用いられる言葉なのですが、元々は仏教用語らしいのです。
【有頂天とは】
六道という言葉を聞かれたことがあると思います。
普通は「六道輪廻」と言って、死んだ後、次にどの世界に生まれ変わるのかといったような、「輪廻転生」の中での六つの世界として用いられていますが、僕は、南無の会の松原泰道老師が教えて下さったように、私たちの「現実の生き方」として学びたいと考えています。
六道というのは、地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天界の六つです。これらの世界は、あの世のことではなく、私たちの「現実の生き方」のことなのです。
「自分の欲望のために、人の命をも殺害するような地獄の生き方」、「自分だけが、自分だけがと貪るような餓鬼の生き方」 、「本能のままに貪り食い、性欲に走る畜生の生き方」、「人を憎み、争いの絶えない修羅の生き方」などは、私たちの現実の生き方そのものです。
人間界というのは、「人の道」とか「人間性に満ちた」などと言われるように、地獄、餓鬼、畜生、修羅などの醜くて不幸な生き方から離れた、理性、ヒューマニズム、愛などに包まれた生き方のことです。
そして、「天界」は、更に、その上に位置する生き方なのです。大黒天とか弁財天、帝釈天、毘沙門天など日本の神々や仏様として各地にお奉りされています。それらの頂点に存在する(有る)「天」が有頂天なのです。(※仏教の教義、学説としてはもっと複雑なものですが、ここでは、僕なりに大まかな理解として書いています。)
人間界の生き方を超えたところに有る「天界」の中の頂点に位置する「有頂天」でさえ、一度何かが起こると、私たち人間がそうであるように、奈落(梵語のナラク=地獄)の世界(生き方)に落ちていく可能性を持っています。
そんなところから「有頂天になっていると痛い目に遭うぞ!」という戒めの言葉があるのかも知れません。何れにしろ、「天」は、地獄、餓鬼、畜生、修羅などになる可能性を秘めた危うい生き方なのです。
【「天」の上にある生き方】
では、何があっても地獄や修羅などの生き方にならない世界(状態)はあるのでしょうか。仏教では、六道の生き方を超えた生き方として、菩薩や如来という状態を考えているようです。
完全なる心の安らぎを得た状態の生き方です。何が起ころうとも、いつも静かに微笑み、動揺することなく、迷い苦しんでいる私たちの心を安らげてくれるような生き方です。
そういう私たちの心を救い、丸ごと包んでくれる存在を、観音様や阿弥陀様などとして考えたのかも知れません。
夜明け前から日の出あたりの瑠璃色の光の中に薬師如来を、日没の輝くような夕焼けの中に阿弥陀如来を見い出したとしても、それは、仏教だけの枠に留まらない、人間界を超えた宇宙的規模での大いなる生き方がそこにあると祈り願うのは理解できるだろうと思います。
そして、「天の気を採り入れる」といった場合も、この広大な青空の向こうに広がる大いなる「天」をも超えた存在、完全なる心の安らぎをもたらしてくれる存在を感じながら行なってみると、更なるパワーアップができるように感じています。
【天の気を採り入れる技】
(1)肩の力を抜いて自然に立ちましょう。
(2)頭上の360度丸ごとの大空と、更にその向こうの宇宙空間にまで思いを馳せましょう。
(3)その宇宙丸ごとを持ち上げるような感じで両手を横から頭上に上げながら、頭で気を吸い入れるようにして、頭上に上げた手の掌を下に向け、顔の前まで降ろしましょう。
(4)顔の中に吸い入れた気を、首から胸へと降ろしながら、手での誘導も併せて、丹田(下腹の中)まで吐き降ろしましょう。
(5)(3)から(4)を5~10回ほど繰り返し、丹田の中が温かくなったら、両手を下腹に当て、天のパワー、宇宙のパワーが自分のパワーになり、心の安らぎと静けさが得られたことを実感して終わりましょう。
気功を通して、憎しみや貪り、心の動揺がゆるやかに静まり、やわらかで穏やかな生き方が出来るような「気の採り入れ方」をしたいものです。
次回から、体と心を芯からゆるめる「気功流ふぁんそんテクニック」について書いていきますので、お楽しみに!
これまで、大地、樹木、太陽のパワーを採り入れる技をお伝えしてきましたが、今回の「天の気のパワー」については、少し視点を変えてみることにします。
【「天」から思い浮かべるもの】
僕は、「天」という言葉を耳にすると、この頭上に広がる大空を想像するのは勿論ですが、もう一つ頭に浮かぶ言葉があります。
それは「有頂天」という言葉です。
この言葉は、何か良いことがあった時に、そのことに舞い上がったり、いい気になったりしている状態を指す時に用いられる言葉なのですが、元々は仏教用語らしいのです。
【有頂天とは】
六道という言葉を聞かれたことがあると思います。
普通は「六道輪廻」と言って、死んだ後、次にどの世界に生まれ変わるのかといったような、「輪廻転生」の中での六つの世界として用いられていますが、僕は、南無の会の松原泰道老師が教えて下さったように、私たちの「現実の生き方」として学びたいと考えています。
六道というのは、地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人間界、天界の六つです。これらの世界は、あの世のことではなく、私たちの「現実の生き方」のことなのです。
「自分の欲望のために、人の命をも殺害するような地獄の生き方」、「自分だけが、自分だけがと貪るような餓鬼の生き方」 、「本能のままに貪り食い、性欲に走る畜生の生き方」、「人を憎み、争いの絶えない修羅の生き方」などは、私たちの現実の生き方そのものです。
人間界というのは、「人の道」とか「人間性に満ちた」などと言われるように、地獄、餓鬼、畜生、修羅などの醜くて不幸な生き方から離れた、理性、ヒューマニズム、愛などに包まれた生き方のことです。
そして、「天界」は、更に、その上に位置する生き方なのです。大黒天とか弁財天、帝釈天、毘沙門天など日本の神々や仏様として各地にお奉りされています。それらの頂点に存在する(有る)「天」が有頂天なのです。(※仏教の教義、学説としてはもっと複雑なものですが、ここでは、僕なりに大まかな理解として書いています。)
人間界の生き方を超えたところに有る「天界」の中の頂点に位置する「有頂天」でさえ、一度何かが起こると、私たち人間がそうであるように、奈落(梵語のナラク=地獄)の世界(生き方)に落ちていく可能性を持っています。
そんなところから「有頂天になっていると痛い目に遭うぞ!」という戒めの言葉があるのかも知れません。何れにしろ、「天」は、地獄、餓鬼、畜生、修羅などになる可能性を秘めた危うい生き方なのです。
【「天」の上にある生き方】
では、何があっても地獄や修羅などの生き方にならない世界(状態)はあるのでしょうか。仏教では、六道の生き方を超えた生き方として、菩薩や如来という状態を考えているようです。
完全なる心の安らぎを得た状態の生き方です。何が起ころうとも、いつも静かに微笑み、動揺することなく、迷い苦しんでいる私たちの心を安らげてくれるような生き方です。
そういう私たちの心を救い、丸ごと包んでくれる存在を、観音様や阿弥陀様などとして考えたのかも知れません。
夜明け前から日の出あたりの瑠璃色の光の中に薬師如来を、日没の輝くような夕焼けの中に阿弥陀如来を見い出したとしても、それは、仏教だけの枠に留まらない、人間界を超えた宇宙的規模での大いなる生き方がそこにあると祈り願うのは理解できるだろうと思います。
そして、「天の気を採り入れる」といった場合も、この広大な青空の向こうに広がる大いなる「天」をも超えた存在、完全なる心の安らぎをもたらしてくれる存在を感じながら行なってみると、更なるパワーアップができるように感じています。
【天の気を採り入れる技】
(1)肩の力を抜いて自然に立ちましょう。
(2)頭上の360度丸ごとの大空と、更にその向こうの宇宙空間にまで思いを馳せましょう。
(3)その宇宙丸ごとを持ち上げるような感じで両手を横から頭上に上げながら、頭で気を吸い入れるようにして、頭上に上げた手の掌を下に向け、顔の前まで降ろしましょう。
(4)顔の中に吸い入れた気を、首から胸へと降ろしながら、手での誘導も併せて、丹田(下腹の中)まで吐き降ろしましょう。
(5)(3)から(4)を5~10回ほど繰り返し、丹田の中が温かくなったら、両手を下腹に当て、天のパワー、宇宙のパワーが自分のパワーになり、心の安らぎと静けさが得られたことを実感して終わりましょう。
気功を通して、憎しみや貪り、心の動揺がゆるやかに静まり、やわらかで穏やかな生き方が出来るような「気の採り入れ方」をしたいものです。
次回から、体と心を芯からゆるめる「気功流ふぁんそんテクニック」について書いていきますので、お楽しみに!