2013/06/01

暮らし方を変える気功流癒しのテクニックをあなたのものに!


中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
今回が最終回となりました。

会員以外の方は、現在公開中の記事ひつつしか読むことが出来なかったので
和気信一郎先生の了解のもと、公開済みの記事を紹介させて頂いておりましたが、
現在は全ての方が過去記事も観覧できるようになっているようです。
    
 こちらより どうぞ!  ↓




暮らし方を変える気功流癒しのテクニックをあなたのものに!

2013/5/27

みなさん、こんにちは!鶴舞公園のバラはご覧になられましたか?

先週、出かけてみたのですが、盛り上がるような花畑が見られず、寂しい気がしたのですが、時季が悪かったのでしょうか。

さて、長い間ご愛読頂いてきました「気功流癒しのテクニック」も今回で打ち止めになります。

《きちんとお伝えできる和気の気功教室》

気功は、確かに中国生まれの健康法には違いないのですが、だからと言って中国の先生に習わなければ習得できないかと言えば、決してそんなことはありません。

気功の底辺に流れる原理原則を法則的に理解し、それを応用して、習得していくための道筋を明らかにし、実践的にお伝えしている和気の気功教室は、自分で言うのもおこがましいのですが、日本の中でも、(いや、世界の中かな?)一級品に近いと思っています。

わかりやすさだけではなく、奥が深いんです。

ある武術家、しかも日本でもかなりの上級者の武術家が、自分の技に磨きをかけるために「気功」を学ぼうと、百冊以上の本を読み、幾つかの気功教室に出向いて教えを請い、それでもわからなかった気功の基本が、和気(僕)のところに来て、一回話を聞き、実習しただけで「これだ!」と感動され、それが氣匠庵という気功と武術の教室になりました。

ゆるめることの大切さはわかっていても、ゆるめ方がわからない、気を感じたいのに、感じ方がわからない、そういう人は多いのですが、それをきちんと理論的に技術的に伝えられる教師は余りいないのです。

会得してみると、なんてことのないものなのですが、それを出し惜しみしているか、金儲けの対象にしているか、それとも本当にわかっていないのか、どちらかでしょう。

《心身ともに健やかに》

このブログの9月3日~11月12日の記事は、是非、再読して頂き、気を体感され、体内を軟酥(なんそ)で洗い流す技を身につけ、天地自然のパワーを体内に採り入れて、明るく元気に若々しく日々を過ごされることを願っています。

最後に一言。

気功は、肉体だけの健康法ではありません。

ストレスを取り除くばかりか、ストレスが加わる状態になった場合にも、それをストレスとして体内(心の中)に残さないようなあなたを作っていくことが出来ます。

つまり、気功は心の健康にも体の健康にも有効な働きを持っているのです。

ですから、簡単に身につけられる気功の技を習得して、あなたの日々の暮らし方を変えていって下さい。

このことをお願いし、あなたのご健康とご多幸をお祈りし、ペンを置きます。

長い間のご愛読、誠にありがとうございました。

(和気信一郎)

尚、六月からは

【なるほど・納得・ツボの力 ~お灸は楽し~】

と題して、別のブログを始めます。

僕のもう一つの専門分野である鍼灸師としてのブログです。

乞うご期待!

気功の技を身につける流れ



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


気功の技を身につける流れ2013/5/20

みなさん、こんにちは!先週、久しぶりに「なばなの里」に行ってきました。

あそこの「ベゴニア館」は何度入っても、その花の豪華さ鮮やかさには圧倒されてしまいます。余りにも広すぎて、写真に写すのは無理でした。(僕の腕では)

さて、この「気功流癒しのテクニック」の記事も、あと二回になりました。毎回、とりとめもなく書いてしまい、全く系統的にまとまったブログには出来なかったことをお詫び致します。

今週は、気功の学び方、気功の技を身につけていく手順についてお話させて頂きます。

僕は、気功は神秘的なもの、不可思議なものではなく誰もが練習によって身につけられるものにしなければならないと考えてきました。健康の科学、人間科学として発展させない限り、呪術や特殊能力の世界に迷い込んでしまいます。

それではダメなんです。

しかも、きちんとした手順を踏んで練習すれば、ある程度のところ、自分に起こる不快な症状を緩和させることが出来る程度までは身につけられるようにしなければならないとも考えてきました。そんな伝え方をしなければ、「教師」の資格は無いとも思っています。

そして、気功の技を身につける手順を確立してきました。その手順というのは、

1、体内をゆるめる
2、体内のゆるみを感じる、気を感じる
3、体内でゆるみの感覚を動かす、気を動かす
4、自然界に満ちているパワーとしての気を体内に採り入れる
5、体内の気を練って、自分の生きる力、生命力、免疫力に作り替える

という五つの手順です。

この中の3までが出来れば、4、5は簡単に出来るようになりますし、3までで、先ほど述べた健康法、症状緩和法として、ある程度のことは出来るようになるのです。

この中で、1と2はほぼ同時的に体感できていくのですが、ここがとにかく乗り越えなければならない課題です。

健康の科学には違いないのですが、日常の脳の状態や体内の状態とは違った状態にし、それを体感していくという、多分、経験したことのない経験をするのですから、ある意味、不可思議な世界には違いないのですが、それは自分の体内に起こっていることであり、体感できることなので、少しの練習で身についてきます。

11月19日から12月18日分の五つの記事を読み返して頂いて、

・ハンガースワイショウ
・すわり金魚
・すわりイルカ
・蝶の羽ばたき、羽回し

などの日常的な実践によって、まず、体の中をゆるめ、それを体感するという経験を重ねていって下さいませ。

ゆっくり静かに、腹に落とすように息を吐く =気功を始めよう・その7=



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


ゆっくり静かに、腹に落とすように息を吐く =気功を始めよう・その7=2013/5/13

みなさん、こんにちは。

私たち人間の営みをよそに、梅、桜、桃、ツツジと花は移り変わり、次は、サツキ、バラ、花菖蒲、紫陽花へと移っていきます。

天人合一と言って、自然界の移り変わり、変化の法則に従って、植物や野生の動物たちのように、私たち人間も暮らしていければ良いのですが、人間社会が作った大きな縛りや小さな縛りの中で、私たちは季節の移り変わりとは関わりなく日々を送らされています。

時々は、空を見上げ、道の花々に目をやって、自分がこの大自然の一部、移り変わりの中で生かされている生き物なんだということを感じてみて下さいね。

さて、今週は、気功の三要素の三つ目「調息」について学びましょう。

1、呼吸法?
よく、「呼吸法を教えて下さい」と言われることがあるのですが、呼吸は私たちがオギャーと生まれてから、誰からも習わなくてもしている訳ですから、その質問は、「長生きをするために、或いは、健康になるためにはどういう呼吸法が良いのでしょうか」という意味だと思います。

それを考えるには、呼吸は何のためにしているのかということを考えてみる必要があります。

呼吸は、ご存知のように、体内に酸素を取り入れ、炭酸ガスを吐き出すためにしているのです。そのことをもう少し深く学んでみることにしましょう。

2、細胞が呼吸している?
呼吸には、外呼吸と内呼吸の二つがあります。私たちが「呼吸」と呼んでいるものは、この中の外呼吸です。

それは、鼻から気管、気管支を通って肺の中に空気を取り入れ、肺の中の空気を逆のルートで体外に吐き出す作業を指しています。この外呼吸の作用は、血液中に酸素を取り入れ、血液中の炭酸ガスを空気中に排出することにあります。

しかし、それは呼吸の表面的な理解です。

大事なことは、その血液中に取り入れた酸素を体中の組織に送り、それぞれの細胞たちに酸素を取り入れさせ、新陳代謝によって出来た炭酸ガスを血液の中に取り入れて肺まで運ぶという作業です。

これを内呼吸と呼び、これが生命にとって大事な呼吸になるのです。

つまり、細胞たちが良い呼吸が出来るようにしてあげることがメインで、呼吸法と呼ばれているものは、この内呼吸に働きかけ、細胞たちが沢山呼吸することができるようにするための呼吸法のことだったのです。

3、副交感神経優位の状態をつくる
細胞たちに良い呼吸をしてもらうためには、全身の細胞に血液を送らなければなりません。そのためには血管を広げて血液が届くようにしなければならず、体内を副交感神経優位にしてあげることです。

そして、この副交感神経優位の状態を作るための呼吸が、自分の呼吸を感じながら、ゆっくり静かに息を吐き出す呼吸なのです。

坐禅が、ゆっくり数を数えながら息を吐き出すのも、太極拳や気功が、ゆっくりした動きに合わせて呼吸をするのも、この内呼吸を大事にしているということになるのです。

気功的に言えば、ゆっくり静かに息を吐き出す時に、下腹の中に息を吐き降ろすような感じで、腹圧をかけながら息を吐くのが良いと思います。

調息という場合、

・荒々しい呼吸をしない
・音を立てない
・息を止めない
・速い遅いなどの乱れた呼吸をしない

などの決まりがあるのですが、それは、一言で言えば「ゆっくり静かに息を吐く」ということになるのです。

長い息は、「長息」、「長生き」につながると言われるのは、長い息が、副交感神経優位の状態を作り、細胞たちの行なう「内呼吸」を豊かにするからにほかならないのです。

【今週の練功】
一日数回、呼吸を感じながら、ゆっくり静かに息を吐き出してみましょう。


自然体になろう! =気功を始めよう・その6=



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


自然体になろう! =気功を始めよう・その6=2013/5/6

みなさん、こんにちは。連休は如何お過ごしだったでしょうか?

僕は、東京の浅草とスカイツリーの下まで行ってきましたが、浅草の賑わいには圧倒されましたよ。

スカイツリーの下までというのは、その日、強風の為に全ての展望が中止になり、上ることが出来なかったんですよ(笑)それは、またの挑戦ということで。

さて、今回は、気功の三要素の一つである「調身」について学びましょう。体のバランスを整える整体を終えた状態を自分で作るという感じでしょうか。

さほど難しいことではありませんからね。

イスに座り、上体を左右や前後にゆらゆら揺らし、背骨や体内をゆるめてから、座高を測る時のように、腰を深く掛け、背筋を真っ直ぐ伸ばし、ゆっくり息を吐きながら両肩を静かに降ろしていき(脱力し)、体重を坐骨(肛門、尾骨寄り)に落としていけば良いのです。

そして、にっこり笑ってみて下さい。

これでおわかりのように、調身の基本は、顔や肩の力を抜いて(緊張をゆるめて)重みを真下に落とすことなんです。

専門的な言葉で、この状態を「上虚下実」と言うんですが、この状態を自然体と呼び、物事に対して「自然体で臨みます」という場合は、このような、上体の力の抜けた、肩に力の入っていない、緊張の取れた状態を指しているんです。

坐禅の時も、太極拳や気功の立ち方も基本は同じで、立った場合は両踵に重みを落とすようにします。

いずれにしろ、頭の重みを背骨に乗せ、それを坐骨や踵で受け止めるという感じでしょうか。下腹と仙骨の間の骨盤の中の真上に頭が来ているような感じにしてみるとよくわかるかも知れませんね。

【今週の練功】
この坐り方、立ち方を今週の練功として、普段でもそんな坐り方、立ち方が出来るように心掛けて下さいね。

◆今週の土曜日(5/11)から、いよいよ氣匠庵がスタートします!
http://kishoan.web.fc2.com/

◆5/12には、京都のお寺で「元気のつどい」が開かれます。
五月の「元気のつどい」へのお申し込みはお早めに!
http://blog.livedoor.jp/kinomainakama/archives/27422931.html

脱力こそが集中力の礎 =気功を始めよう・その5=



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


脱力こそが集中力の礎 =気功を始めよう・その5=2013/4/29

みなさん、こんにちは。

先週、京都の黄檗にある万福寺に行ってきました。三門を入り、最初に迎えてくれたのが、写真の布袋さんでした。万福寺(まんぷくじ)だから、満腹で、おなかの大きな布袋さんって、シャレてる訳じゃないんですよね。

布袋さんのおなかが大きいのは、「清濁併せ呑む」と言って、良いことも悪いことも総て拒否することなく受け止めてくれる、笑って吹き飛ばしてくれる、そんな風だから「太っ腹」なんだそうですよ。

さて本題に入りましょう。今週も調心について学んでみようと思います。

4、禅定から学ぼう!
先週、僕が出掛けた万福寺は黄檗宗という宗派で禅宗に属しています。

因みに、禅宗という宗派は無く、曹洞宗、臨済宗、黄檗宗の三宗が、坐禅を修行の柱にしているところから坐禅宗と呼ばれ、それが禅宗と総称されるようになったようです。

禅宗の修行の柱である坐禅は、坐ることで禅の境地である「禅定」に至るのだそうです。

ところで、禅というのは、心と体を一体にする取り組みで、だから、坐禅は、坐ることに成り切る、それしか無いという状態になる訳で、そのことによって心が静まり、定とか三昧と呼ばれる境地が作られるのだそうです。

その修行(訓練)によって、心の完全な安定した状態が作られ、、他の物事に対しても、そのことのみに成り切る集中力が身に付いていくのでしょう。

気功は、この禅や禅定の修行方法やその境地から沢山のことを学んでいます。気功で言う「内観して体感し、その体感に没頭する」という取り組みは、坐禅と同様に、雑念のない爆発的な集中力を作っていくのです。

5、脱力しよう!
禅宗の一つである曹洞宗の開祖、道元禅師は、坐禅の教え、多分それは人生の教えでもあるのでしょうが、その中心テーマを「脱力」に置いたそうです。

「脱力」こそが物事を達成する、やり抜く礎だと教えてくれているのです。

そう言えば、男子体操金メダリストの内村航平さんが、競技に入る前に、ふっと息を吐き、肩を落として脱力していたのを思い出します。

また、高校野球などでも、昔のように「ガンバル」という言葉よりも、試合には相応しくないように思える「たのしむ」という言葉を使う学校が増えていますが、あれも、「ガンバル」ということで緊張を強いるのではなく、「楽しむ」ということによって、精神的な緊張を取り、余分な力を抜く「脱力」の取り組みをしているのでしょう。

いずれにしろ、最高のパフォーマンスを発揮するためには「脱力」は必須条件なのです。

脱力し、余分な精神的な緊張を無くすことによって、そのことのみに集中が出来、自分の最高の力が発揮できるのです。

そこが「調心」の大事な点なのです。

【今週の練功】

◆気を丹田に収める
・息を頭の皮膚から首あたりまで吸い入れるような感じで、両手を横から回して頭上に挙げて、その手を口あたりまで降ろしてから、吸い入れた息を下腹まで吐き降ろすようにして両手を下腹の前まで降ろし、これを5回ほど繰り返しましょう。

名古屋での鍼灸治療、気功・ふぁんそんテクニック教室については… kikounonakama@yahoo.co.jp まで。

雑念を消失させて集中力を高める =気功を始めよう・その4=



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


雑念を消失させて集中力を高める =気功を始めよう・その4=2013/4/22

みなさん、お変わりございませんか?僕は先週、国立の木曾三川公園に行き、一面のチューリップ畑に心を和ませてきました。

さて、今週は、気功の大事な要素である調心について学んでみようと思います。

1、集中力を高める
気功は、練功すればするほど、物事に対する集中力が高まります。心も体もリラックスさせる気功が集中力を高めていくなんて疑問に思われるかも知れませんね。

普通、集中力という言葉から持つイメージは、例えば、中学か高校の朝礼などで、先生が掛ける「注目!」という言葉に併せて、背筋をシャンと伸ばして、校長先生の顔(口元)をじっと見て、話に集中するといった感じですからね。

確かにそれも集中力には違いないのですが、そういった集中力は、体と脳の緊張を強いるため、長続きはしません。長続きしないのですから、ほんの短時間の「集中力」は発揮されたとしても、自分の仕事や趣味を成し遂げていく持続的な集中力にはならないのです。

自分のしていることのみに集中するためには、それ以外の脳の働きである「雑念」をなくさなければなりません。

そこで、気功です。

何故なら、気功は、心を調え、雑念をなくしていくための独特の技を持っているからです。ですから、長続きする集中力を身につけるために、あなたも、気功の技を会得して下さい。

2、意識を集中するのではなく、没頭する力をつける!
集中力をつけるためには、雑念を消失させる必要があります。ところで、雑念とは一体なんでしょうか?

これをすると儲かるとか評価されるとか、損か得かといった、言わば、打算的な考えもあるでしょう。

また、それとは全く関係のない、今夜の夕食のことを考えたり、冷蔵庫に何が残っていたとか、明日のお出かけに何を着ていこうとかといった、まさに、いま必要のない事柄が頭に浮かんでくるのも雑念と言えるでしょう。

いずれにしろ、今していることとは無関係の重いが頭に浮かんでは消え、浮かんでは消えしているのが雑念と言われるものです。

この雑念は、いわゆる、脳の働きにほかなりません。ということは、この脳の働きを維持していては、雑念はなくならないということになります。

意識を集中させて、雑念を消そう消そうとする意識的な脳の働きは、かえって雑念を生み出してしまいます。意識的な脳の働きを維持していては雑念を消失させることは出来ないのです。

この脳の働きである意識の集中ではなく別の脳の使い方に切り替えていかねばなりません。それが没頭なのです。何かに没頭している時は、幼児が夢中で遊んでいる時のように、時間を忘れ、食事も忘れて集中しています。

他のことは一切頭に入ってこないのです。意識の集中ではなく、没頭する脳こそが、長続きする、つまり、一つの物事を成し遂げることのできる脳の働きになるのです。

しかし、多忙な日常生活の中で雑多な仕事に振り回されている簿記たちの脳は、雑念を消去させて、没頭の脳に切り替えることはなかなか出来ません。

それを可能にするのが、気功の調心法なのです。

3、気の感覚の心地よさに没頭する
気功の特徴の一つは、気の感覚という心地よさにあります。

心地よいので、その体感に没頭できるのです。
心地よい体感に没頭しているだけで、雑念は出てきません。
心地よさの体感の中で、自然に没頭する脳が作られていきます。

それを繰り返しているうちに、他の何かをしている時、仕事や家事、勉強や運動をしている時にも、力の入った長続きしない集中力とは違う、リラックスした中での物事を成し遂げる集中力がついてくるのです。

(次回につづく)

【今週の練功】
~ 内観して坐る~
・坐を組むかイスに座って、掌を上に向け、両手を膝の上に乗せてただ坐るだけです。
・静かな呼吸をしながら、胸の中が温かくなってくるのを待ちましょう。
・温かくなってきたら、その心地よさに没頭してみましょう。

*お知らせ
4/27(土)の夜に、和気がメイン講師をする「氣匠庵」の無料体験会が開かれます。
詳しくは「氣匠庵」の公式ホームページをご覧下さい。

心と体と呼吸の合作 =気功を始めよう・その3=



中日新聞プラス 達人に訊け!

和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979


心と体と呼吸の合作 =気功を始めよう・その3=2013/4/15

みなさん、お変わりございませんか?

僕は先週から名古屋盲学校での鍼灸、按摩、気功などの授業が始まりましたが、それに先立ち、遷宮前の伊勢神宮(内宮)に行ってきました。

やはり、宇治橋を渡って境内に入ると空気が変わり、体の中まで洗われる感じがしました。

さて、今週の気功の話です。あなたは、光の三原色を重ね合わせるとどんな色になるかご存知ですか?

失礼しました。そう、白でしたね。

赤と青と緑の光を重ねていくと、不思議なことに、真っ白になるんです。前にもお話しましたが、気功をするには「自分」以外の何の道具も要りません。

自分の体と自分の心、そして自分のしている呼吸だけを使って、自分の体内の気の滞りを改善し、気の巡りを良くしていくのです。

ですから、気功で用いられる自分の体と心、そして呼吸を合わせて「気功の三要素」と呼んでいます。

そして、この三要素の一つ一つを調えていくのが気功の練習、即ち、練功ということになるのです。

調えていくというのは、ピアノの調律と同じ意味で、良い状態にしていく、凸凹のないように、妙な癖のないようにしていく作業のことです。

体を良い状態にしていく、心を良い状態にしていく、呼吸を良い状態にしていくということを心掛けながら練功をしていくのですが、その場合に、光の三原色を重ね合わせていくように、それぞれに調えていく体と心と呼吸の三つの要素を重ね合わせていくのです。

そして、その調えられた三つの要素が重なり合ったところに「気功」が誕生するのです。

赤と青と緑の光を重ね合わせることによって、それら三つの色とは全く違う「白」という色を生み出したように、気功の三要素も同じで、からだと心と呼吸を調えていくということを重ね合わせていくことによって、「気功」というものを生み出していくのです。

ですから、気功というのは、その中に、調えられた体と心と呼吸が重なり合っている、即ち、その三つの合作が気功だということになるのです。

【今週の練功】
体と心と呼吸を調える「開合」の練功

・おなかの前で両手の掌を20㎝ほど離して向かい合わせにします。
・息を吸い入れながら両手を開いていき、
・息を吐き出しながら両手を近づけ、元の位置に戻してきます。

ただこれだけなのですが、幾つかのポイントがあります。

・息をすい入れる時間の長さと両手を開いていく早さ(時間の長さ)を合わせること(両手が開き終わった時に、息を吸うのがぴったり終わるようにする)
・息を吐き出しながら両手を近づける場合も同じ。
・両手を離していく時に、胸を左右に開き、肘から離れていくようにする。
・近づける時は、その逆の要領で。
・手の動きと空気の出入りの早さを一つにすることだけに心を向けることによって、体と心と呼吸が重なり合って、気功になっていくのです。


    気功を育てた母なる三つの源流=気功を始めよう・その2=


    中日新聞プラス 達人に訊け!

    和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
    より公開済みの記事を紹介させて頂いています。
    毎週月曜日に新しい記事が更新されています。


    現在公開中の記事は  ↓ から、読むことができますよ!
    http://chuplus.jp/blog/list.php?category_id=218&pl=8099508979



    気功を育てた母なる三つの源流=気功を始めよう・その2=2013/4/8

    みなさん、お元気ですか。

    先週は、桜満開の京都、平安神宮に行ってきました。

    さて、今回は気功を育てた母なる三つの源流についてお話させて頂きます。

    気功を学ぶ上で知っておかねばならないことがあります。それは、気功にはその底辺に、気功を気功たらしめてくれる母なる三つの源流があるということです。その三つとは、

    ・東洋医学
    ・東洋的なものの見方
    ・中国武術

    の三つです。

    これら三つの領域、分野で用いられている理論や技を「養生」、「健康」という視点でまとめたもの、それが気功なのです。

    1、東洋医学

    東洋医学の基本的な考え方は、体中を巡っている経絡というルートの中を、気が順調に流れていれば病にはならず、その流れに不調が起これば病になるというものです。そして、経絡の気の流れを調えるスイッチのような働きをするのが経穴(ツボ)と呼ばれているものです。

    ですから、体の不調に対して、気の流れを良くするために、経絡の通っている手足を伸ばしたり、経穴を用いて活性化したりするのですが、このことを知っておくことは、気功を学ぶ上で大事な中身になってきます。

    2、東洋的なものの見方

    東洋的なものの見方にも、仏教、道教、儒教など、それぞれに違った深い内容があるのでしょうが、大きく一括りにして「東洋的」としてみました。西洋的なものの見方が、性質や働きの違いによって二つ、四つと分けて細分化し、差別化していくのに対して、東洋的な見方は、同一科、統合化していく見方です。

    例えば、天人合一といって、天(自然界)の働きと人の働きを統合化し、同じである、一緒に生きている、生かされているという見方や、心身一元といって、心の働きと体の働きは元々一体であるから、心の病は体にも現れ、体の病は心にも現れるという見方などをするのです。

    自然体という場合も、体の上の方は天空のように軽やかであり、中の方は海のようにゆるやかであり、下の方は大地の如くどっしりしているという「上虚下実」という形を大切にしています。

    このような自然観や身体観、或いは、座禅などに用いられている呼吸法や内観法が、気功の養生法、健康法の技に生かされていて、この東洋的なものの見方を知っておくことは、気功を学ぶ上で、とても大事になるのです。

    3、中国武術

    種目の名前は別にして、大まかに言えば、西洋的なものは直線的な力によるハンマー的な体の使い方をするのに対し、東洋的なものは、曲線的なムチのようなしなやかな体の使い方をします。

    柔(東洋)と剛(西洋)と表しても良いでしょう。この東洋のしなやかでムチのような体の使い方によって、気の流れを滑らかに出来るのです。ですから、体のしなやかな動きを身につけることは、気の流れを作る上でとても大事になってくるのです。

    このように気功には、それを育む母なる三つの源流があり、だからこそ気功は奥が深いものになっているのです。

    【今週の練功】
    ・生命力(丹田力)を育てる逆式腹式呼吸

    さほど難しい呼吸法ではありません。普通に胸の中に吸い入れた空気を下腹の中に吐き降ろすように息を吐くのです。下腹の中に息を吐き降ろすので、その圧力で下腹が中から膨れてきます。

    実際の息は口で抵抗を加えるようにして、ゆっくり吐き出しましょう。気を丹田に吐き降ろして蓄えていく呼吸法なので、丹田の力が補充され、生命力が付いてくるのです。

    一回に10呼吸ほど、一日数回行なって下さい。

    *お知らせ
    ・般若心経における「空」を体感してみよう!~菩薩静功を学ぶ~
    ・4/13(土)13時半~15時半
    ・名古屋市市政資料館(市役所東)
    ・1,500円
    ・お申し込みは
    kikounonakama@yahoo.co.jp