2013/06/01

気功を育てた母なる三つの源流=気功を始めよう・その2=


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和気信一郎の気功流癒しのテクニック~癒しの気功法~
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気功を育てた母なる三つの源流=気功を始めよう・その2=2013/4/8

みなさん、お元気ですか。

先週は、桜満開の京都、平安神宮に行ってきました。

さて、今回は気功を育てた母なる三つの源流についてお話させて頂きます。

気功を学ぶ上で知っておかねばならないことがあります。それは、気功にはその底辺に、気功を気功たらしめてくれる母なる三つの源流があるということです。その三つとは、

・東洋医学
・東洋的なものの見方
・中国武術

の三つです。

これら三つの領域、分野で用いられている理論や技を「養生」、「健康」という視点でまとめたもの、それが気功なのです。

1、東洋医学

東洋医学の基本的な考え方は、体中を巡っている経絡というルートの中を、気が順調に流れていれば病にはならず、その流れに不調が起これば病になるというものです。そして、経絡の気の流れを調えるスイッチのような働きをするのが経穴(ツボ)と呼ばれているものです。

ですから、体の不調に対して、気の流れを良くするために、経絡の通っている手足を伸ばしたり、経穴を用いて活性化したりするのですが、このことを知っておくことは、気功を学ぶ上で大事な中身になってきます。

2、東洋的なものの見方

東洋的なものの見方にも、仏教、道教、儒教など、それぞれに違った深い内容があるのでしょうが、大きく一括りにして「東洋的」としてみました。西洋的なものの見方が、性質や働きの違いによって二つ、四つと分けて細分化し、差別化していくのに対して、東洋的な見方は、同一科、統合化していく見方です。

例えば、天人合一といって、天(自然界)の働きと人の働きを統合化し、同じである、一緒に生きている、生かされているという見方や、心身一元といって、心の働きと体の働きは元々一体であるから、心の病は体にも現れ、体の病は心にも現れるという見方などをするのです。

自然体という場合も、体の上の方は天空のように軽やかであり、中の方は海のようにゆるやかであり、下の方は大地の如くどっしりしているという「上虚下実」という形を大切にしています。

このような自然観や身体観、或いは、座禅などに用いられている呼吸法や内観法が、気功の養生法、健康法の技に生かされていて、この東洋的なものの見方を知っておくことは、気功を学ぶ上で、とても大事になるのです。

3、中国武術

種目の名前は別にして、大まかに言えば、西洋的なものは直線的な力によるハンマー的な体の使い方をするのに対し、東洋的なものは、曲線的なムチのようなしなやかな体の使い方をします。

柔(東洋)と剛(西洋)と表しても良いでしょう。この東洋のしなやかでムチのような体の使い方によって、気の流れを滑らかに出来るのです。ですから、体のしなやかな動きを身につけることは、気の流れを作る上でとても大事になってくるのです。

このように気功には、それを育む母なる三つの源流があり、だからこそ気功は奥が深いものになっているのです。

【今週の練功】
・生命力(丹田力)を育てる逆式腹式呼吸

さほど難しい呼吸法ではありません。普通に胸の中に吸い入れた空気を下腹の中に吐き降ろすように息を吐くのです。下腹の中に息を吐き降ろすので、その圧力で下腹が中から膨れてきます。

実際の息は口で抵抗を加えるようにして、ゆっくり吐き出しましょう。気を丹田に吐き降ろして蓄えていく呼吸法なので、丹田の力が補充され、生命力が付いてくるのです。

一回に10呼吸ほど、一日数回行なって下さい。

*お知らせ
・般若心経における「空」を体感してみよう!~菩薩静功を学ぶ~
・4/13(土)13時半~15時半
・名古屋市市政資料館(市役所東)
・1,500円
・お申し込みは
kikounonakama@yahoo.co.jp